どうしたら周りを見ることができるようになるか その1
サッカーで周りを見てない、とか、技術はあるけど周りが見れない、とか、よく言いますよね。
それを表面だけ理解したコーチたちは、
首振れー
とか言ってますが、首振って周りを見ても、それは見たことにはならないですよ。また、親に周りを見ろと言われたりしたのか、プレー中に自分にパスが来た時にだけ、首を振って周りを見てたり。。。
パスを受ける直前にだけ首を振っても、得られる情報は微々たるもんですから。
じゃあ、どうすれば周りを見ることができるようになるのか、って話題もよくありますが(この記事もですね)、そもそも周りを見ようと練習しても見れるようにはなりません。
なぜか?
それはプレースタイルに根本的な違いがあるからです。
ここで質問ですが、
そもそも、あなたのお子さんはこれまで周りを見なくても「うまい」プレーができていたんですよね。だったらなんで今さら周りを見ようとするんでしょうか。
「技術はあるけど周りを見れてないからなー」とかコーチに言われたりとかしたんでしょうか。
それだったら、周りを見れるようになるんじゃなく、これまで以上に技術を磨いたほうがいいんじゃないかと。
ちゃんと周りを見れるようになるには考えを変えてプレースタイルを変えないといけないので、すごく大変ですよ。
そもそも「うまい」と言われたり思われたりする子は、ある程度ワンマンでプレーしてきた子です。一人でドリブルしてシュートまでできてしまうので仕方ありませんが、それのワンマンさが原因でなかなか周りを見ることができないんです。
プレスがたくさん来ていても、これまで自分一人でなんとかできたので「強引に」抜こうとしてしまいます。
取られても自分のゾーンなんてお構いなしに「執拗に」取り返しに行きます。
とにかくワンマンプレーなんです。自分中心の、自分が目立ちたい、自分がシュートを決めたいといった気持ちが前面に出ているプレーです。
このワンマンプレーを直さない限り、周りを見ることは決してできません。
トップリーグでも、このようなワンマンプレーの選手は結構いますが、今ジュニアの選手がこのようなサッカーをしていては、10年後の日本のレベルも上がっているはずですからトップには上がれないでしょう。
これまでは、個だけのプレーで何点も入れたりしていたかもしれません。しかし、次のステップに進むには、その個だけのプレーから抜け出さないといけないということです。
それは、
『自分が』という気持ちではなく、『チームが』という目的に主軸を変えなければいけません。
自分がドリブルしたりシュートするよりも確実に点を取る方法はないか、それを考えていくことで自然と周りが見えるようになって来るはずです。
「周りを見る」の根本は、サッカーはチームプレーであるという基本にあります。
サッカーは一人でやるスポーツではありませんから。